Outlookでは、メールを作成した時点では送らず、指定した日時に自動送信する「送信予約」を利用できます。対応するのはクラシック版Outlook(従来のデスクトップアプリ)、新しいOutlook for Windows、Outlook on the web、スマホ版Outlookです。ただし、予約メールの保存先、送信を実行する場所、利用可能なアカウント種別は、Outlookの種類によって異なります。
送信予約は、深夜・早朝・休日に作成したメールを相手の営業時間に合わせて届けたいときに便利です。金曜の退勤前に作成した依頼を月曜朝に送る、海外拠点の現地始業時刻に合わせる、感情的になりやすい返信を1時間後に設定して見直す時間をつくる、といった使い方ができます。受信者に「すぐ返信しなければならない」という印象を与えにくく、働き方や時差に配慮したコミュニケーションにもつながります。
Outlookには似た機能として、指定日時に送信する「送信予約(Schedule send)」、送信直後の数秒間に取り消せる「送信取り消し(Undo send)」、クラシック版Outlookのルールで送信を一定時間保留する「送信遅延(Delay delivery)」があります。それぞれ目的が異なるため、本記事では違いと注意点を含めて解説します。
ここでは、従来のデスクトップアプリであるクラシック版Outlookの操作を解説します。2026年時点では、企業のMicrosoft 365環境や社内標準、移行状況に応じて、クラシック版Outlook、新しいOutlook、Outlook on the webが混在しています。画面上部に「新しい Outlook」と表示される場合は、後述の「Web版・新しいOutlook:送信予約の方法」を確認してください。

まず、予約送信するメールを作成します。
メールを作成したら、[オプション]をクリックしてください。

[配信タイミング]をクリックします。

[指定日時以降に配信]にチェックを入れ、送信したい日付と時刻を設定します。候補にない細かい時刻を指定したい場合は、時刻欄に直接入力します。
設定後、[閉じる]をクリックしてください。

送信予約が設定されると、[配信タイミング]ボタンがグレーで表示されます。内容、宛先、添付ファイルを確認し、[送信]をクリックすれば予約完了です。

クラシック版Outlookで予約したメールは、通常[送信トレイ]に保存され、送信後に[送信済みアイテム]へ移動します。これはPC上のOutlookが処理する方式です。そのため、指定時刻にPCが起動し、Outlookがオンラインで送受信できる状態でなければ、予定どおりに送信されません。
たとえば金曜夜に月曜朝の送信を予約してPCをシャットダウンすると、月曜の指定時刻には送信されず、次にPCを起動してOutlookがオンラインになった後に送信されることがあります。PCを閉じた状態でも確実に送信したい場合は、対応アカウントで新しいOutlookまたはOutlook on the webの送信予約を利用する方法が適しています。

[送信トレイ]から、予約を取り消したいメールを開きます。
[オプション]タブを開き、[配信タイミング]をクリックします。

[指定日時以降に配信]のチェックを外し、[閉じる]をクリックしてください。

[配信タイミング]ボタンが白い表示に戻れば、日時指定は解除されています。すぐに送る場合は[送信]をクリックします。送信せずに保存する場合は、閉じる操作後に保存先を確認してください。
注意:クラシック版では、送信トレイの予約メールを開くと送信待機状態が解除されることがあります。内容を確認・編集した後は、必ず[送信]をもう一度クリックしてください。送信トレイで件名が斜体表示になっているかどうかが、送信待機状態を確認する目安です。
クラシック版Outlookでは、特定の日時に送る方法とは別に、仕分けルールを使って「すべての送信メールを指定した時間だけ遅らせる」こともできます。
これは送信予約ではなく、送信ボタンを押した直後に「宛先を間違えた」「添付ファイルを付け忘れた」といったミスを見つけるための確認時間を設ける機能です。クラシック版Outlookでは、ルールにより最大120分まで送信を遅らせられます。
全メールを数分保留する運用は、誤送信対策として有効です。ただし、このルールもクラシック版Outlookで処理されるため、保留時間の終了時にOutlookが起動し、オンラインである必要があります。
なお、新しいOutlookやWeb版の「送信取り消し(Undo send)」は、長時間の送信遅延とは異なります。送信取り消しは送信直後の短い猶予時間にキャンセルする機能です。特定日時に届けるなら送信予約、全メールに確認時間を設けるなら遅延ルール、数秒のうっかりを防ぐなら送信取り消し、というように使い分けましょう。

Outlookを開き、ホームタブの[ルール]から[仕分けルールと通知の管理]をクリックします。

[新しい仕訳ルール]をクリックします。

[送信メッセージにルールを適用する]を選び、[次へ]をクリックします。

すべての送信メールを遅延させる場合は条件を設定せず、[次へ]をクリックします。確認画面が表示されたら[はい]を選択してください。一部のメールだけを対象にする場合は、ここで条件を指定します。

[指定した時間 分後に配信する]にチェックを入れます。ステップ2の青字[指定した時間]をクリックし、遅延時間を設定してください。設定できる時間は最大120分です。
[OK]を押し、[次へ]をクリックします。

必要に応じて例外条件を設定します。たとえば、社内宛ては遅延させず、社外宛てだけを遅延させることも可能です。設定後、[次へ]をクリックします。

ルール名を入力し、[完了]をクリックします。

内容を確認して[OK]をクリックします。

再度[OK]をクリックすれば設定完了です。

[ルール]から[仕分けルールと通知の管理]を開きます。

一時的に停止する場合は、対象ルールのチェックを外します。完全に削除する場合は対象ルールを選択して[削除]をクリックしてください。複数のルールを選択していないか確認したうえで、[OK]を押します。

Outlook on the webと新しいOutlook for Windowsでは、[送信のスケジュール]を使って予約送信します。予約内容はMicrosoftクラウド側に登録されるため、予約が完了した後はPCの電源を切ったり、ブラウザーやアプリを閉じたりしても、指定時刻に送信されるのが大きな特徴です。
注意:新しいOutlookの送信予約は、IMAPまたはPOPアカウントでは利用できません。Microsoft 365、Exchange Online、Outlook.comなどの対応アカウントが必要です。独自ドメインのメールをIMAPで設定している場合は、[送信のスケジュール]が表示されないことがあります。GmailやYahooメールなどを追加する場合も、Microsoft Cloudとの同期方法によって利用可否が変わるため、アカウント設定を確認してください。
また、予約を登録する時点ではインターネット接続が必要です。一度クラウド側に予約が作成されれば、送信時刻に端末がオフラインでも送信処理は継続します。
予約送信するメールを作成したら、送信ボタン右側の[下向き矢印]をクリックします。
[送信のスケジュール]または[送信の日時指定]を選択してください。

候補の送信時刻を選びます。候補以外の日時に送る場合は[カスタム時間]をクリックし、日付と時刻を指定して[送信]を押してください。

Web版Outlookや新しいOutlookで予約したメールは、[下書き]フォルダーに保存されます。指定時刻になるとサーバー側で送信され、[送信済みアイテム]に移動します。クラシック版のように送信トレイでPCの起動を待つ必要がないため、休日明けや時差のある相手への送信にも適しています。

予約を取り消す、または内容を編集したい場合は、[下書き]フォルダーから該当メールを開きます。
画面に表示される[送信のキャンセル]またはスケジュール送信のオプションから、予約をいったん解除してください。表示はOutlookのバージョンにより異なることがあります。

予約を解除するとメールを編集できます。修正後、すぐ送る場合は[今すぐ送信]をクリックし、別の日時に送る場合は再度[送信のスケジュール]を設定します。予約メールを編集する際は、解除後に再予約することを忘れないようにしましょう。
iOS・Android版のOutlookアプリでも、対応アカウントであれば送信予約を利用できます。移動中にメールを作成し、相手の勤務開始時刻や適切な時間帯に合わせて送信する運用に便利です。
基本的な流れは次の通りです。
スマホ版でも、予約がクラウドに正常に登録されれば、アプリを閉じたり端末が圏外になったりしても、指定時刻にサーバー側で送信されます。予約メールは下書きフォルダーで確認できます。表示名や操作位置は、アプリのバージョン、OS、アカウント種別によって異なる場合があります。
送信予約したメールが届かない場合は、利用しているOutlookの種類とアカウント種別を分けて確認することが重要です。クラシック版Outlookと、新しいOutlook・Web版では、予約メールの保存先と送信処理の仕組みが異なります。
新しいOutlookの[送信のスケジュール]は、IMAP・POPアカウントでは利用できません。Microsoft 365やExchange Online、Outlook.comなど、Microsoftクラウド側で予約メールを管理できるアカウントが対象です。
たとえば、独自ドメインのメールをIMAPでOutlookに設定している場合、送信予約の項目が表示されないことがあります。この場合は、アカウント種別とMicrosoft Cloudとの同期設定を確認してください。送信予約を組織の標準運用にするなら、Microsoft 365/Exchange Onlineへの移行や、クラシック版の遅延機能を含めた代替手段の検討が必要です。
PCやスマホの電源を切った状態でも送信されるかどうかは、Outlookの種類によって異なります。
夜間、週末、長期休暇中などに確実に送信したい場合は、クラシック版Outlookの送信トレイにメールを残す方法よりも、新しいOutlookまたはOutlook on the webでスケジュール送信を設定するほうが適しています。

クラシック版Outlookでは、送信予約後に[送信トレイ]のメールを開くと、送信待機状態が解除され、下書きに戻ることがあります。確認や編集をした後、[×]で閉じるだけでは再送信されません。
送信トレイで件名が斜体表示なら送信待機中、通常表示になっている場合は下書き状態に戻っている可能性があります。メール一覧のアイコンや、送信日時の表示もあわせて確認しましょう。

下書き状態になったメールを再び予約送信するには、該当メールを開きます。

日時を変更しない場合でも、[送信]をクリックし直してください。日時を変更する場合は、[オプション]の[配信タイミング]で再設定してから[送信]をクリックします。

送信待機状態に戻ったことを確認してください。Web版・新しいOutlookでは予約メールが下書きに保存されるため、内容を変更したい場合は[送信のキャンセル]で予約を解除し、編集後に再度スケジュール送信を設定します。
送信予約は、単に夜間メールを避けるための機能ではありません。受信側の通知や確認作業が集中する時間を避け、相手が内容を確認しやすいタイミングに届けるための実務的な手段です。次のような使い方をルール化すると、業務に取り入れやすくなります。
特に情報システム部門や管理部門では、クラシック版Outlook、新しいOutlook、Outlook on the webの違いを社内FAQにまとめておくと問い合わせ対応がスムーズです。「利用中のOutlookの種類」「アカウント種別」「予約メールの保存先」「端末を閉じた状態でも送信されるか」「編集時に再予約が必要か」を明記しておくとよいでしょう。
送信予約や送信取り消しのためだけに外部アドインを導入すると、権限設定やサポート終了に伴うリスクが生じる場合があります。まずはOutlook標準の[送信のスケジュール]、[送信取り消し]、クラシック版の[配信タイミング]・遅延ルールを正しく使い分け、相手への配慮と確実なメール送信を両立させましょう。
予約システムを導入すると収益、業務効率化に多くのメリットがあります。どの予約システムが良いか選択にお困りの方は、普段使っているGoogleカレンダーやOutlookなどのカレンダーサービスをベースにした予約管理システムの導入がおすすめです。


