ハイブリッドワークの定着に伴い、オフィスでは「Web会議をする場所がない」という悲鳴が上がっています。しかし、実際に会議室を覗くと、予約されているはずなのに誰もいない——そんな「空予約(カラ予約)」のパラドックスに、総務や情シスの皆様は頭を悩ませているのではないでしょうか。
本記事では、Google WorkspaceとJicooを連携させることで、この「人と場所の不整合」をシステム的に解消する方法を解説します。読み終えたその日から、会議室管理という「名もなき家事」を自動化し、本来の業務に集中できる環境を作るための具体的な手順を持ち帰っていただけます。
「出社しているのに、全員が自席でWeb会議をしている」 これが今のオフィスの日常風景です。かつては「複数人で集まる場所」だった会議室は、今や「1人でWeb会議をするためのブース」としての需要が急増しています。
現場感としては、会議室の絶対数が足りないというよりも、「予約の質」が低下していることが大きなストレス要因になっています。「とりあえず予約」で押さえられた部屋が使われず、本当に必要な人が会議室難民になる。総務部門には「部屋を増やしてくれ」という要望が届きますが、ファシリティコストを考えれば安易な増床はできません。
ここで提案したいのが、「スケジューリングの段階で、人と場所を不可分にする」というアプローチです。物理的なセンサーや高価な管理システムを導入せずとも、既存のGoogle Workspaceと日程調整ツールJicooを正しく連携させるだけで、この問題の大半は解決可能です。
なぜ、Googleカレンダーを使っているのに会議室トラブルが起きるのでしょうか。構造的なボトルネックは、「日程調整」と「場所の確保」が分断されていることにあります。
通常、社外との日程調整は以下のフローを辿ります。
この「2」の作業は、担当者が手動で行う必要があります。忙しい営業担当者は、アポが決まった安心感から会議室の予約を後回しにしがちです。その結果、「アポはあるのに部屋がない」という事態が直前に発覚します。
さらに深刻なのがキャンセルやリスケ時です。 日程が変更された際、カレンダー上の「予定」は移動しても、紐付いていた「会議室予約」が古い日時に取り残されるケースが多発します。これが、誰もいないのに予約だけ埋まっている「幽霊会議(Ghost Meetings)」の正体です。

実務的には、この「消し忘れ」を総務がパトロールして指摘するのは限界があります。システム側で「予定が消えれば、部屋も消える」という同期構造を作らなければ、イタチごっこは終わりません。
この課題に対する改善方針はシンプルです。「人が動けば、場所も動く」状態を作ることです。
社外との日程調整が完了した瞬間に、自動的に会議室も確保される仕組みを導入します。これにより、予約漏れによるダブルブッキングを物理的に不可能にします。
日程変更が発生した場合、古い会議室予約を自動で開放するフローを確立します。これにより、人為的なキャンセル忘れによる「空予約」を削減し、リソースの回転率を高めます。
これを実現するのが、JicooのGoogle Workspaceリソース連携機能です。
それでは、実際にGoogle WorkspaceとJicooを連携させ、リソース管理を自動化する手順を解説します。情シスまたはGoogle Workspace管理権限を持つ方が行うとスムーズです。
まず、Google管理コンソール側で、会議室やブースが「ビルディングとリソース」として正しく登録されているか確認してください。
Jicooの管理画面から、Googleカレンダーを連携します。
ここが運用の肝です。社外向けの日程調整ページ(予約ページ)に、使用する会議室リソースを紐付けます。

複数の会議室がある場合、優先順位を設定できます。「まずはWebブースを埋め、一杯なら大会議室を使う」といったロジックを組むことで、無駄な大部屋利用を防げます。
ツールを入れるだけでは現場は変わりません。総務・情シス主導で、以下の運用ルールを周知してください。
「Jicooで日程調整すれば、会議室予約の手間がゼロになる」というメリットを強調し、利用を促します。特に営業部門など、頻繁に会議室を使うチームから導入を進めると効果を実感しやすいでしょう。
Jicooから送られる予約完了メールには、変更・キャンセル用のリンクが含まれています。ここから操作することで、Googleカレンダー上の予定と会議室予約が同時に更新・削除されます。 「カレンダーを直接いじらず、リンクから変更する」ことを徹底すれば、空予約は劇的に減ります。
施策の効果を測るため、以下の指標を定点観測することをお勧めします。
| 指標 | 定義 | 目標値の目安 |
|---|---|---|
| 会議室不足クレーム数 | 総務への「部屋がない」問い合わせ件数 | 前月比 50%減 |
| 空予約率(推定) | (予約時間 - 実利用時間)※センサーがない場合は「直前キャンセル率」で代替 | - |
| 調整工数 | 1アポあたりの調整にかかる時間 | 0分(自動化) |
特に「調整工数」の削減は、現場の社員にとって最も分かりやすいメリットです。
ここでは、ハイブリッドワーク環境でよくある「営業チームのオンライン商談」を例に、自動化されたフローを紹介します。
シナリオ: 営業担当の佐藤さんが、クライアントとZoom商談を行う。

このフローにより、佐藤さんは「会議室の空き確認」も「Zoom URLの発行」も一切行う必要がなくなります。
「人は空いているのに会議室がない」という問題は、物理的なスペース不足ではなく、情報の非同期が生み出すマネジメントの課題です。
Google WorkspaceとJicooを連携させることで、以下の状態を実現できます。
まずはJicooの無料プランやトライアルを活用し、特定の部署(例えばインサイドセールスチームなど)からスモールスタートで「会議室予約の自動化」を体験してみてください。現場から「もう手動予約には戻れない」という声が上がれば、全社展開への道は自然と開けるはずです。
(比較基準日: 2026-02-16)
セールスや採用などのミーティングに関する業務を効率化し生産性を高める日程調整ツール。どの日程調整ツールが良いか選択にお困りの方は、まず無料で使い始めることができサービス連携や、必要に応じたデザインや通知のカスタマイズなどの機能が十分に備わっている日程調整ツールの導入がおすすめです。


