「機能の実装は30分で終わったのに、プルリクエストの作成、Jiraチケットの更新、Slackへの報告、デプロイ待ちで気づけば2時間が経過していた……」
エンジニアなら誰しも、こうした「本質的ではない付帯業務」にリソースを奪われた経験があるはずです。開発現場の生産性を下げている真犯人は、複雑なコードそのものではなく、複数のツールを行き来するコンテキストスイッチの多さにあります。
もし、ターミナルに常駐するAIが、コードを書くだけでなく、GitHubの操作やチケット管理、ログ調査まで自律的に代行してくれたらどうでしょうか?
本記事では、Anthropic社が提供するCLIツールClaude Codeと、AI接続の標準規格MCP(Model Context Protocol)を組み合わせ、AIを「自社専用のDevOpsエージェント」へと進化させる方法を解説します。単なるチャットボットではなく、実務を自律的にこなす「頼れる相棒」をチームに迎え入れましょう。
Claude Codeは、単にコードを生成するだけのCLIツールではありません。MCP(Model Context Protocol)というオープンな標準規格を利用することで、ローカル環境からGitHub、Jira、Slack、そして自社のデータベースやAPIへ直接接続し、ツールをまたいだ操作が可能になります。
これまでは、APIを利用して複雑なスクリプトを自作するか、ZapierのようなiPaaSで単純な自動化をするしかありませんでした。しかしMCPを使えば、AIが「現在のコードの変更内容」という文脈(コンテキスト)を理解した上で、適切なツールを選んで操作を実行します。
本記事で構築するワークフロー:
「ブラウザとターミナルを行き来する時間」を極小化し、エンジニアが本来のクリエイティブな設計・実装に集中できる環境を構築します。
Claude Codeを実務のワークフローに組み込む前に、前提条件とセキュリティ設定を確認しましょう。特に企業で導入する場合、AIへの権限付与は「最小権限の原則」に基づき慎重に行う必要があります。
MCPサーバーを導入することは、AIに「ツールの操作権限」を渡すことを意味します。以下のベストプラクティスを遵守してください。
auto-approve)を安易に有効化せず、一つひとつの操作を承認する運用にしましょう。ここでは、開発者のメイン環境であるPC(macOS/Linux/Windows WSL)での設定手順を解説します。例として、最も利用頻度の高いGitHub MCPサーバーを導入し、リポジトリ操作を自動化します。
まず、Claude Code本体をインストールし、認証を行います。
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
cd my-project
claude login
ブラウザが開くので、Anthropicのアカウントでログインし、アクセスを許可してください。完了するとターミナルで対話が可能になります。
Claude Codeに対し、GitHubを操作するためのMCPサーバーを追加します。Dockerを利用して公式のMCPサーバーを実行するのが一般的です。
プロジェクトルート、またはユーザーのホームディレクトリにある設定ファイル(例: claude_config.json やMCP設定ファイル)に以下のように記述します。
設定例 (claude_config.json)
{
"mcpServers": {
"github": {
"command": "docker",
"args": [
"run",
"-i",
"--rm",
"-e", "GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN=your_token_here",
"mcp/github"
]
}
}
}
※ your_token_here には発行したGitHubのPATを設定してください(環境変数での管理を推奨)。
設定後、Claude Codeを起動し、以下のプロンプトを投げて接続を確認します。
「このリポジトリの未解決のIssueをリストアップして」
正しく連携できていれば、AIがGitHub API経由でIssueを取得し、要約して一覧表示してくれます。これで、AIがあなたの代わりにGitHubを閲覧・操作できる状態になりました。

Claude Code自体はCLIツールですが、「結果の確認と承認」をスマホで行うフローを構築することで、現代的なモバイルワークスタイルに対応できます。
重いコーディング作業やテスト実行はPC上のAIに任せ、人間は移動中や会議の合間にスマホでチェックを行う分業スタイルです。
Slack通知の活用:
#dev-notify チャンネルに報告する」よう指示します。GitHub Mobileでのレビュー:
設定が完了したら、実際に業務フローを自動化してみましょう。現場で役立つ具体的なプロンプト例を紹介します。
コード修正後、コミットメッセージやPRの文章を考える手間を省きます。
「現在の変更内容(git diff)を解析し、変更の意図と影響範囲をまとめた上で、GitHubにPull Requestを作成してください。タイトルにはJiraチケット番号 [PROJ-123] を含め、レビュアーには @tech-lead を指定して。」
AIの実行フロー:
git diff でローカルの変更差分を読み取る。本番環境のエラー対応も、初動はAIに任せられます。
「直近のログファイル
error.logを分析し、原因と思われるコード箇所を特定して。その後、Jiraにバグチケット(優先度:高)を起票し、Slackでチームに共有してください。」
AIの実行フロー:

MCP連携でよくあるトラブルと対処法をまとめました。
--network host等)を確認してください。Ctrl+C で中断し、プロンプトで「その方法は諦めて、別の方法を試して」と指示を与えることで回避できます。CLAUDE.md でチームのルールを教えるプロジェクトルートに CLAUDE.md というファイルを置くことで、AIにプロジェクト固有のルール(コンテキスト)を永続的に教えることができます。
npm test ではなく make test を使うこと」これを配置するだけで、AIはチームの文化や規約に沿った振る舞いをするようになります。いわば「AI社員向けのオンボーディング資料」です。
社内の管理画面や独自のデータベース操作も、簡単なAPIラッパーを用意してMCPサーバー化すれば、Claude Codeから操作可能になります。 例えば、「ユーザーIDを伝えると、契約プランと直近のログイン履歴を返す」MCPツールを作れば、カスタマーサポートの技術調査が対話だけで完結するようになります。

Claude CodeとMCPを組み合わせることで、エンジニアは「コーディング以外の雑務」から解放され、より本質的な課題解決に時間を使えるようになります。
CLAUDE.md でルールを教え込み、自社のワークフローに馴染ませることが成功の鍵です。まずは、GitHub MCPサーバーの導入**から始めてみてください。面倒だったプルリクエスト作成をAIが完了させた瞬間、その生産性の違いに驚くはずです。
Next Action:
今すぐターミナルを開き、npm install -g @anthropic-ai/claude-code を実行して、最初の「AI同僚」をチームに迎え入れましょう。
セールスや採用などのミーティングに関する業務を効率化し生産性を高める日程調整ツール。どの日程調整ツールが良いか選択にお困りの方は、まず無料で使い始めることができサービス連携や、必要に応じたデザインや通知のカスタマイズなどの機能が十分に備わっている日程調整ツールの導入がおすすめです。


