予約受付が業務として日常的に発生するネイルサロンでは、顧客側はもちろん、事業者側もストレスの少ない形でその管理がおこなえることが理想的です。
これを実現するツールとして個人事業主が多くスモールビジネスであるネイルサロンでも予約システムの利用が広まりつつあります。
そこで予約管理を効率化するネイルサロン向けの予約システムについて、その必要性や機能、導入のメリットなどをみていきましょう。
ネイルサロンは他の業態と比較するとリピーターが多く、顧客の詳細情報の管理が必要となりやすく、オーバーブッキングなども起こりやすい傾向があります。
こうした課題の解決に注力した機能を持つのがネイルサロン向けの予約システムです。
これまでネイルサロンのような業態では、顧客が店舗に電話を入れ、希望の日時やサービスを伝え予約するのが一般的で、予約に伴う顧客情報は紙の台帳などで管理をおこなっていました。
一方パソコンやスマートフォンが普及した現在、予約システムを活用するとインターネット経由でブラウザやアプリを利用し、ウェブサイトから顧客を誘導して予約を受け付けたり、従来通り電話で受けた予約もデジタルデータとして管理することができます。
また予約システムの多くはクラウドで提供され、営業時間外であっても無人で予約を受付けることができ、操作も容易であることから業務の効率化が可能です。
個人事業主であることも少なくないネイルサロンの経営で必要となるのは業務効率化だけでなく、顧客が来店時に新たな顧客を紹介してくれたり、次回の予約をしてくれることが理想的です。
この場合コミュニケーション能力の高いサロンオーナーはこれらをそつなくこなし、経営を軌道にのせることができますが、立ち上げ間もないサロンや売上げが思うように伸びないサロンにとっては容易なことではありません。
とはいえ、インターネットが普及した現在、潜在顧客が気になるサロンを街でみかけるなどした際に次にとる行動はスマートフォンなどのデバイスによる検索です。
そこでサロンの紹介やギャラリーページが表示され24時間受付可能な予約カレンダーや予約フォームが用意されていたとすれば既存顧客の紹介がなくても、あるいはたとえ深夜であっても新規顧客の獲得が期待できます。
さらに、大手予約サイトのアンケート調査では、対象者の多くがリピート利用の理由としてネット予約ができることとも回答しています。
こうした観点から、ネイルサロンにおける予約システムの導入は個人が持つコミュニケーション能力に匹敵する効果をもたらすといっていいでしょう。
業務の効率化だけではなく集客効果も期待できるネイルサロン向けの予約システムには、これらを実現するとともに、サロンやサロンのイメージに配慮しつつ、予約管理や顧客管理をおこなうさまざまな機能が搭載されています。
電話だけでは営業時間中にしか受けられない予約も、予約システムによりインターネット受付けに対応すれば顧客が自身の都合のよい時間に予約ができるようになります。
予約システムによっては複数店舗を運営している場合店舗ごとに予約フォームを作成したり、受付時間や枠制限を設定するなど、事業規模に合わせた受付も可能です。
予約システムには、顧客から予約が入ると顧客カルテが自動作成される機能もあります。
予約情報はそのまま顧客リストとして蓄積され、リストをもとに利用履歴や顧客属性を活用することにより、リピーターの獲得にも貢献します。
ネイルサロンの予約では、メニューだけでなく顧客がスタッフの指名を希望する場合少なくありません。
そこでネイルサロン向けの予約システムでは、こうした要望に対応するとともに、スタッフ毎の出退勤、ランチ休憩などのスケジュール管理もおこなうこともできます。
決済機能はインターネット上でクレジットカードや電子マネーなどによる決済を可能にする機能です。
回数券やチケットの発行にも対応しています。
メール配信機能では顧客管理機能と連動し、メルマガ配信などを配信することによってメールマーケティングをおこないます。
キャンペーン告知など集客につながるメールの配信は来店促進に役立ちます。
また、顧客の予約忘れを予防するリマインドメールが自動配信も可能です。
予約フォームをスマートフォンに対応させることにより、顧客は外出先や移動中など場所を選ばずに予約を可能にする機能です。
これまで利便性がネックとなって取りこぼしていた予約の獲得に役立ちます。
デザインカスタマイズ機能があればさまざまなテーマから選んだり細かくデザインを調整することにより、サロンのイメージにあわせた予約フォームを作成することが可能です。
サロンのイメージを壊さないサイトづくりに役立ちます。
ネイルサロン向けの予約システムに搭載された豊富な機能を活用すればネイルサロンの予約管理はもちろん、業務全体にさまざまなメリットがもたらされます。
予約の受付けは電話の場合営業時間内でなければならないばかりでなく、対応する人員が必要です。
またメールなどで受付ける場合には調整に複数回のやり取りをしなければなりません。
一方、予約システムであれば自動で予約をさばけるため人件費や手間を減らすことができ、業務効率化につながります。
予約システムに決済機能が搭載されて入れば決済も自動化できます。
これにより決済業務を効率化できるのはもちろん、会計ミスの抑止にもつながり、大掛かりなレジ端末などを準備する必要もありません。
また、事前決済機能を活用すれば無断、あるいは直前のキャンセル抑止にも役立ちます。
予約システムによっては予約サイト経由の予約も一元管理できるものがあります。
こうしたサイトの利用は潜在顧客との接点を増やせるほか、空席なども事前に把握することができるので、店舗運営の効率化が実現し、機会損失の抑止にもつながります。
インターネット経由で予約や決済ができる予約システムは顧客をはじめとした人との接触機会を最小限にすることができます。このため、新型コロナウイルス対策としても有効です。
事業者および顧客双方に導入のメリットがある予約システムですが、利用するうえで注意点もあります。
特に効率性だけを重視するだけであれば、予約受付けはインターネット経由のみの方が便利です。
しかしながら、ネイルサロンは客層によってコミュニケーションの手段のひとつとして電話による予約の方が好まれたり、その方が丁寧だと受け取られる場合もあります。
そこで業務効率だけでは量れない顧客のニーズも考慮し、予約システムを導入する場合も電話で受けた予約をデジタルデータとして管理する機能を活用したり、従来通りの予約方法を併用するといった配慮も必要です。
予約システムには幅広い業種に対応した汎用的なものから、特定の業種に特化したものなどさまざまなシステムが提供されています。なかでもネイルサロンで導入が進んでいる予約システムならより日常業務にフィットしやすくなります。
Jicoo(ジクー)は予約や日程調整を自動化する無料サービスです。
カレンダーツールを含め様々なアプリと連携をすることが可能となっているためシームレスな予約体験が可能となっています。
また、予約ページのデザインカスタマイズ、セミナー型の予約、複数人の日程調整、担当者自動割当、カレンダーの週表示などの機能を利用できます。
日程調整ツールがベースとなっているため、シンプルで簡単な予約システムとしてすぐに利用することが可能となっています。
サロンコネクトはネイルサロンにも対応した予約・売上・顧客を一括管理できる予約システムです。
サロンにおける現場の意見を反映して開発されているので日々の業務に役立つ機能が充実しています。導入時にスタッフの学習コストを抑制するため設計がシンプルなのも特徴です。
ネイリーは予約管理を効率化できるのはもちろん、顧客とのコミュニケーションを促進できる予約システムです。
顧客はサロン単位の予約だけでなく、SNSのような感覚で好みのネイリストを探すことができます。このため、ネイリスト個人単位での集客も可能です。
顧客とのコミュニケーションを重視するサロンやネイリストの技術をアピールしたいサロンに適しています。
SELECTTYPEは予約管理はもとより、ネイルサロンならではの機能やデザインも展開している予約システムを含んだホームページ制作サービスです。
予約情報はそのまま顧客リストとして蓄積することができます。無料プランをはじめ、さまざまな有料プランも提供されており、利用状況に応じて選択可能です。
ネイルサロンに予約システムを導入した場合、単に予約受付の選択肢が増えるだけにとどまらず、事業者、顧客、双方にとって多くのメリットが生まれます。
さらに、ネイルサロンの業務にフィットしたシステムであればその効果はより高いものが期待できます。
そこで予約システムの導入にあたっては、搭載される機能やシステムの特性、料金体系なども考慮し、最適なシステムを選定して、予約管理を含む業務全体の円滑化を図りましょう。
予約システムを導入すると収益、業務効率化に多くのメリットがあります。どの予約システムが良いか選択にお困りの方は、普段使っているGoogleカレンダーやOutlookなどのカレンダーサービスをベースにした予約管理システムの導入がおすすめです。